「安らぎ」 
朝床に雀の鳴くを聞きをれば世の憂きこともしばし忘るる
「みちくさ」
旧宿場の細き道べの苔清水 掌(て)に掬ひては喉を潤す
落ち水に冷され旨しところ天 よしずの茶屋でちょいと一服
                     

(旅行詠 馬籠にて)

「事故現場」 
事故現場 一束の菊かなしもよ今も路上にガラス片光り
「夏風邪」
頑なな老いの夏風邪癒えぬまま庭にいつしか虫の声きく