函 館1

 

さんざ、心配した、チケットがでてきて。ニコニコ顔が戻ってきた私たち。

空は昨日の大雪が嘘のように、吸い込まれそうな青空だった。

でも、このお天気は、あてにならない、あっと思うまに、雪が降ってくるから・・・。

 

さて・・朝市へ繰り出してみようと、

「朝市行きたいのですが」

「ホテルへ出て左へ五分ほどですよ」

といわれて、歩き出した。

 

 

真っ白な雪道を、トコトコトコトコ歩き出した。

五分と言われたけれど。10分も歩くと、ありました・・朝市が・・・。

威勢のいい掛け声。

 

   

「おかあさん、この蟹もってってよ」

《安くしとくよ》

「ホッケもおまけにつけちゃうからさあ」

「買っててよ〜」

「安い安いよ」なんて・・一杯声を

かけられたけれど、かわずに素通り。

 

「またねえ・・あとでねえ」と言いながら、ホテルへ戻ると

タクシーの運転手さんのNさんが待っていた。若くてチッョト・・カッコマンでしたよ。

チケット忘れてきたんですよね」と開口一番言われてしまった。

えっと。。あの・・えっと見つかったんです。はい、チケット」

「あったんですかア。。良かったですねえ、よかったよかった」

昨日と違って、今日は、ルンルン気分でさあ出発。

「蟹を買うのでしたら、問屋さんへ行きますがどうしますか」

「行きます行きます」

問屋さんへ行くと、大きな水槽の中にいた蟹さんが

「僕を択んで〜」と言うように、ハサミを動かしながら、水槽の縁へ近づいてきた

「あっこれください」

大きな蟹さんは。10000円でした。

 

次わぁ・・五稜郭で〜す。

五稜郭の風の冷たかったこと。

ほっぺたがチクチクするほどの風。

こんな寒い所ではなくて、あのタワーへ

登れば、五角形が見られます。

 

高さ60メートルのタワーからは、星型の五稜郭が真下に望めた。

もっと向こうの方まで歩けたらよかったのに・・・ね。

タワーから見下ろしていると。あれほどの青空だったのに、雪が舞いおりてきた。

「あっ雪」

今日も、また、降りしきる雪の中なのかなあ。

 

雪が・・フロントガラスに当たる中を

トラピスチヌ修道院へ、雪の中、寒い寒い

凄い雪・・・見上げると目の中へも

雪が降ってくる。私たちのほかは。

誰もいない・・静かな中に雪が

舞い降りていました。

 

厳格な戒律の中で、修道女は,

自給自足の生活を送っているという。

一年に一度だけ、家族との面会が

あるのだそうです。安易な考えでは、

修道女にはなれないのね・・・。

 

「立待岬へ行きたいわ」

今は・・雪で岬へはいけないんですよ、その代わり啄木さんに会いましょう」

「たくぼく???」・・・と夫サン。

「東海の小島の磯の白砂に我泣きぬれて蟹とたわむる」

ああーー行きましょう」

私は、この歌を作ったのは、静岡県の海だとばかり思っていたら・・・

この歌は・・この大森海岸で歌われたのだそうです。アーーー恥ずかしい。

 

 

啄木は、この大森海岸を散策し、歌を作っていた。

背をかがめて歩いていたのだろうか、

海と空が鉛色に一体して・・そのなかに降る雪は・・・

寂しく生きた 啄木の心のように思われた。