左手でのノート

〈左手で〉のノートを、失語症の左手さんが、

どんなふうに作成しているか、

ノート作りの楽屋裏を ご披露いたしますね。

失語症にも、色々あると聴いているけれど、

医学的なことは もちろん 

素人の私には、よくわかりません。

我が家の左手さんは「全失語症」ですから、

読むとか、書くとか、話すとか、計算する 

といったことが、うまくいかないのです。

失語症と診断されても、話せたり 書けたり 

できることもあるのですね。

残念なことに 我が家の左手さんは、

どうも それが、上手くいかないのです。

だから、ときどき、頓珍漢なこと 

書いてしまうことがあるので、ごめんねです。

 

この間、掲示板に《読む 書く 話す》 が、

だめなの・・・と書いたら、

《チョット気になってえ》 と ・・・・

ああ、もっともだな と想ったのですね。

それで、チョット 書いてみました。

 

あのノートは、金曜日の午後8時から、

12Chで放映されるクイズ番組の

「赤恥・青恥」をビデオに撮って、

それを一時停止しながら、画面の質問の文字や 

正解の文字を左手さんが移し取っています ・・・・・。

文字を理解して、書き取るのではなくて、

そのまま 文字を書き移しています。

文字なのに、絵と同じ感覚で、みているのかな ? ・・・。

そして、百科事典とか、電子辞書とか 

新聞とか 雑誌で、目的の言葉や 文字を探して、

そこに描かれた 絵を 描き写して いるのです。

時には、一時停止したまま画面の絵を ジッと観ながら 

描いています。

だから、とても 時間がかかるのですね。

今日も、昨夜撮った ビデオを観ながら用紙に移し取って、

そして、読めない文字を私に聴いてきました。

「あのね、これ」って・・・聴いてきます。

「決してなんて読むの」までは言いません。

だから時々「なあに、これがどうしたの」などと 

チョット 意地悪してから

ルビをふるときもあるのです。

だって・・・言葉を連ねることをしなかったら 

簡単に会話が終わってしまうのですもの。

今日は、 霜月・ 神無月に ルビをつけました。

 

 

2001.10.27