12歳になった7人

 

 小学校の幼馴染と年一回の旅行に行き始めて何年経つのだろう。

第一小学校六年三組の旅行・・・たしか・・もう14年経つはずだわ。

 

旅行しようと決まった時に、恩師が言ったのです。

「私が行かないと、皆は、シジュウシザカリ・・・悪いことしそうだから、

私が行かなくてはならないよ・・・・」そう言って、

毎年毎年、監視役で同行してくれるのです。

そういう先生は、一体、今年幾つになったのだろう??

確か・・78歳だわ。奥様の介護をしながら元気元気で

過ごされていて、まあちゃ達はハッパかけられる始末なのですね。

 

そして、6月第三週の土曜日、あちらこちらから、集まって

恩師と私たち8人で鬼怒川まで行ったのです。

雨の鬼怒川・・・今まで降られたことなどほとんどなかったのに。。

一日雨だったわ。

でもね。。。

二日間、私たちは、7人の児童になっていたのです。

院長室で、ふんぞり返っている、お医者様も・・・・ひろっちゃん

老舗といわれる、お蕎麦屋の店主も・・・・ヒデちゃん。

日本全国津々浦々講演しているあの人も・・テラちゃん

チガっちゃん・・かっこちゃん・・ふうちゃん・・まあちゃ・・・。

そんなふうに、昔の呼び名で呼び合って・・。

皺が増えた顔も、出っ腹も、薄くなりつつある頭髪も、白金の頭髪も

みんな、頭から離れてしまって、ぼっちゃん刈りや坊主頭・・

オカッパ・三つ編みの可愛い可愛い小学生になってしまう。

不思議よねえ・・・この感覚は。

体育の時間の雪合戦、理科の時間の山歩き・・

そんなこんな話しているうちにいつのまにか、

現実の話になっている。

けれど、心は何故か12歳なのね。

だから、何でも話せてしまうのかもしれないね。

チョットね、深刻な話もされたしてね、

もっぱら、まあちゃは聴き役専門だったの。

でも、一人だけ、

まあちゃの話をじっくり聴いてくれる人が居るんだ。

年に一回・・・じっくりとその人と話すの。

日常、あまり会話が交わせないまあちゃのために、

言いたいこと、心に詰まっていること皆話しなって言ってくれるのね。

だから・・あのね、えっとね、それでね、だからさ・・・って話し出すの。

 

年に一回のこの時間を・・私達は織姫と彦星の時間だねって言うのです。

まあちゃにとっても、大切で大事な時間なのですね。

来年は・・・何処へ行くのかな。

 

2002.06.25