お酒

久しぶりの電話だった。そう、、二年ぶりくらいかな。

Fさんは、とても柔らかな話し方をするから

最初の「もしもし」の声で直ぐに分かってしまう。

もう、10年も前に、yukioが、国立リハ病院へ

入院していた頃、同じように、ご主人が脳出血で倒れて。。

いっしょに励ましあった人なのね・・・。

あの頃、Fさんのご主人は。41歳だった。

若かったのよねえ・・・。

若いのに・働き盛りなのに悔しいね・・・・そういいながら、

まあちやとFさんはよく、廊下で話をした。

「あのね、聴いてくれる」とFさんは話し始めたの。

ご主人は、、お酒が好きで、よく飲んでいたという。

倒れてから、二年くらいはお酒を飲まなかったのに。。

最近は飲み始めてしまって・・量を決めたのだけれど、

隠れて飲んでしまうのよ、私は、一所懸命尽くしているのに、

ダメなことをしてしまうの、、それに、何処へも出かけずに、

ただ、一日テレビ見ているのよ・・・

テレビを観ながら、笑っているのを観ると

なんか、切なくなってきてしまうのよね。

旅行なんて一度も行ってくれないし、

もう、10年・・そんな日を送っているわ。

なんかね、無性に腹が立って、

もう四日も口をきいていないの・・・そう言った。

「そうなんだあ・・腹が立つね、怒りたくなる気持ち分かるわ」

「それからね・・それからね・・」と

Fさんは、家庭内のことお姑さんのこと。。

兄弟姉妹のこと・・・

「うん・うん・・うんうん・そうかあ・・うん」

まあちゃは、畳の目を指でなぞりながら、

Fさんの話しに耳を傾けていたの。

 

障害を持ったがために、職を失ったご主人の変わりに

身を粉にして働いているFさんの気持ちが、

いたいほど伝わった。

 

デモ、なんで、飲みすぎてはいけないお酒を

飲んでしまうのだろうね。

お酒で倒れたのに。。何で飲んでしまうのだろうね。

自分の身は自分で守らなければいけないのに・・・。