見世物

「漢字しりとり」が、「見」で終わっていた時に。

見世物・・・そんな語句がふと浮かんできた。

遠い日に見た見世物小屋が

ふと、よみがえってきた。

子供の頃、観音寺というお寺の庭に、木下サーカスがかかると、
必ず見世物小屋がそばにあった。
ある年・・・・「ねこ娘」という見世物があって、
猫になってしまったのかな?
どんなモノだろう・・そう「モノ」と思った。
赤いカチューシャをして、目の大きな女の人が、
板の上を行ったりきたり・・
よく見ると、膝が後ろになっていた。
そう・・・猫の足みたいに、間接が後ろに折れていた。
「あっ猫みたい」・・・・そう思った。
まだ、小さな私は、その人の悲しみも知らずに、
「あっ猫」って言ってしまった。
あの人は、今、どうしているのだろう。
生きているのだろうか・・・・。
自分の 体の障害を 売り物にしていた。

売り物に、されて、いたのだろうか。
貧しかった時代には、ハンディを背負っても、生きていくためには
そうでもしなければ、生きていけなかっただろう。
ねこ娘だけではない、小人もいた、蛇女もいた。
見世物は、時の流れの中で、いつしか消えていった。

あの・・・見世物小屋へ一緒に入ったのは、
近所の、お料理屋の、女将さんだった。
まあちゃいいもの見せてやろう
そういわれて、
一緒に連れられて入ったのだった。
家に帰り・・・
女将さんに、見世物見せられたと
母に告げたときに。。
母は、なんでそんなものを見た!!
もう二度と見てはいけない・・・・と。
涙流しながら私に言った。

遠い遠い日のことです。

2004.02.14