情って

 

電車の中で、隣に座した50代位の人の会話の中で、

霊能力という言葉が、私の耳にふと入り込んできた。

そして・・・つづいて霊能師ということばが・・・・。

【色々、言われちっゃて】【お布施】・【前世とか」

そんな言葉が、切れ切れに聞こえて来た。

何かを、悩み、考えて、抱えきれないでいるらしかった。

そして、ふと思い出した。

 

yukioの言葉が、なかなか回復せず、、

会話に飢えていた私に、ある人ががささやきかけた。、

まあちゃのことが、みえるという霊能師がいると言った。

会ってみないかと・・・・・。

霊能師・・・。

山深い湖のように澄んだ目をした女性が私に言った。

あなたは情がない冷たい人間。

だから、

四代前の先祖が供養されないで苦しんでいる

そのために・・・夫は言葉を失ったのだ・・・と。

あなたが、先祖を供養し、

情のある人間になったなら・・・・

言葉は回復する・・・。

情がない・・・という言葉に打ちのめされて、

涙がとめどなく流れたあの時。

わたし・・情がないのだろうか。

時折だけれど、

人の悲しみは自分の悲しみとなり・・

人のために涙を流し、

人のために祈る・・・・・。

そんなことは情のうちにはらないということか。

情って一体なんなのだと必死に考えたあの時。

私の何が情がなかったのか

自分をトコトン否定されたようで・・・空しかった。

とてもむなしかった、

yukioに伝えたとき・・・言葉にならない言葉で、

情はある・・いっぱいある・・・そんなふうに言ってくれた。

空しかった心が満たされていったときだった。

どん底で這い回っている人間をもっと深く突き落とす言葉を

投げかけるほうが「情がない」とそう思った。

 

でも、気になる・・四代前の先祖。

気になるのに、祈ることしかしない私は。

やはり、情がないのだろうか。

窓外の散り行く桜を眺めながら

「情」という言葉にしばしとらわれていました。

 

2004.04.13