病室

 

義母のハルちゃんが入院して一ヵ月半。

緑膿菌が検出されたと言われ、

菌保持者の患者だけが集まった部屋に移って10日経ったわ。

ガウンを着て、マスクして、サンダルに履き替えないと

傍へいけないのよね。

菌と聞くとなんとなく、身震いしてしまって、

怖いなって・・・・思ってしまう。

ハルちゃんも、みんなが、ガウンを着て、マスクをしているから、

怪訝な表情をしているわ。

折角、、左手さんが、ハルちゃんに食事を食べさせ始めたのに、

それも、出来なくなってしまったのよね、

息子の左手さんが、スプーンで口へ運ぶと、

それはそれは、嬉しそうな顔をしていたわ。

しばらくは、食べさせてあげられないな。

 

80代90代の方が、ベッドに寝ているけれど、

誰も、ひと言も、言葉を発する人はいないのよね

おむつを換えるにも、カーテンも引かずに換えている。

患者というより、もう、物体なのかなと思った。

なんか、とても切ない光景だわ。

せめて、カーテンをひいてあげればいいのにね。

 

ベッドだけが、自分の全ての空間になっている生活、

廊下を歩く音に耳を傾け、

自分のベッドへ近づく足音を待っている

薬漬けで、

寝たきりの高齢者がどのくらい居るのだろう。

長寿国という言葉に疑問符をつけたくなってしまったわ。

そして

そこに、将来の自分の姿を重ね合わせると背筋が

ゾットしてきてしまう。

 

眠りの生活のなかで生きている。

胸が、上下してくれるだけでいいのだと家族が言い、

生命維持装置をつけている90代の方がいるという。

その方は多額の年金を受給し、その大半は、

娘や息子が使用しているという話を聞いたけれど・・

なにか、間違ってるような気がする。

 

ハルちゃんは、わずかな年金を受給しているから、

医療費は全て、左手さんの年金から支払っているのね。

100歳まで生きて欲しいという想いと、

この先の支払いを思うと・・・

ふと・・・不安が掠めていくわ。

なんかとても切ないです。

生きていて欲しいという想いと

もう、楽にしてという思いが交錯して

とても複雑な心境・・・・・なのよね。

 

2004.10.03