心の地獄

 

チョット長いかもしれないわ。

 

昨日、そろそろ病院へ行かなくてはと思っていたら、

病院から電話があった。

「お話したいことがありますから、おいでになったときは

看護室に声を掛けてください」・・・と。

雨はドシャブリ・・・。yukioは無理だろうな・・・・。

そう思って1人で出かけたのです。

ハルちゃんは、緑膿菌が消滅し、お部屋を移ったのだけれど、

そのお部屋は、看護室の直ぐ隣で、窓も無く、見えるものといえば、

看護室とを隔てたドアからみえる看護室の様子だけ・・・。

せめて、空が見るお部屋だったらなと思ったわ。

病室へ入るとハルちゃんの体には、またまた管が増えていた、

食事を摂るための鼻管のほかに、

前日までは無かった導尿の管がつけられていたわ。

熱もあった。

日に日にハルちゃんから、何かが吸い取られていっている。

そんな感じがするのです。

温かなタオルを手にして「目を拭くよ」と声をかけて、目やにをふき取る。

そして、ハルちゃんに「あ〜」って言って・・・と言う。

声を出せなくなって、もう一ヶ月近く経ったのよね。

あれこれ考えて、発声練習を試みたのだけれど、

まあちゃ流の発声練習もしてくれなくなってしまったわ。

ただただ、震える右手でまあちゃの手を求めるのよね。

だから、ズット握って肩に手を置いて、

ポ゜ンポンポンと叩いていてあげると安心するみたいだわ。

そう、まるで大きな赤ちゃんみたい。

 

そして、

看護室で主治医のお話を聞いたのです。

ハルさんに変化が出てきています。

いつ、急変してもおかしくない状態です。

肺からも雑音が聞こえます

ここまでは、「はい、そうですか」と返事が出来た。

次に先生が言ったわ。

「延命措置の人工呼吸器は装着しないでいいですよね」

全身が心臓になったみたいにドッキンとした。

直ぐに返事が出来なくて、先生に向けていた目線を下に落として、

私が、この返事をするの?

そんなの嫌だ。

このひと言で決まってしまうの

そんなの嫌だ

先生はジット私を見ているみたいだったわ。

だから、俯いたまま

「話し合って・・しなくても・・・・」と、そこまできり答えられなかった。

「分かりました、そういう方向で進めていきます」と先生が言ったわ。

 

ドッカリと大きな鉛の玉を抱いたようで

息苦しくて、涙があとからあとから溢れてしまって、

廊下の隅のほうの椅子に座って、呼吸を整えて、

上を向いて涙をこらえていたら、

看護師さんがそばへ来て、そっと言ったわ。

「人工呼吸器をつけた方を沢山見てきた、つけられた時点で

もう、ご先祖様が、迎えに来ているのよ人工呼吸器をつけたからいいとは

言い切れない、自分を責めてはダメですよ」って言ったの。

 

涙が止まらないままハルちゃんのそばへ戻ったわ、

鼻をズーズーさせている私をみて、口をパクパクさせるから、

「風邪を引いて、鼻水が止まらないのよん」と、

作り笑いをして答えたのね・・・・。

そして

「ハルちゃんごめん」って心の中で言ったのです。

命を左右したと思ってはいけないけれど・・・・・。辛すぎます。

これは、

「心の地獄」だよと思いながら。

初めて泣きながら運転してしまいました。

 

2004.10.27