偲ぶ会

 

亡くなった義母が入所していた施設から

一通の封書か届いたのね。

文面には、物故なされた方々の在りし日を偲び

無宗教形式で「偲ぶ会」を開催しますので、

ご出席ください・・・と。

今日がその日だったわ。

参加した方々は、50代〜60代の方が60名ほどだった。

会場には、すっきりとした祭壇があって、

ここ、一年間に亡くなられた方々の写真が、

40枚掲げられていたのです。

見上げた写真の中には、、

施設へ行ったときに、お見かけしていた方がいた。

あっ、あの方も、あの方も、亡くなっていたのだ・・・・・。

義母は、右端の一番下で、少し微笑んで、まあちゃを待っていた。

遺影の傍へ行って、「ハルちゃん」と小さな声で呼んでみたの。

かすかに「きたの?」と聞こえたわ・・・・ホント聞こえたのよね。

施設長さんが、

「入所された方は、ここが、人生の終焉の場になるかもしれない。

少しでも、明るく、穏やかな日々を過ごしてもらいたい。

そういう想いで日々接してきました」と、言われた。

そういえば、義母は、外泊して、施設へ戻るときに、

「もう、帰るわ」といつも言っていたっけ。

義母の居た4階の介護士さんが、まあちゃの知らない

生前の義母の姿を、伝えてくれたわ。

大正琴の教室を開くきっかけを作ってくれたのはハルさん。

ハーモニカの楽しさを伝えてくれたのもハルさん。

強情な所もあっけれど、

お片づけが下手だったけれど、

何時も前向きで、90歳とは思えない、行動力だったのよって、

三年弱の短い入所だったけれど、存在感がすごくあった方だった・・・。

介護士さんの言葉の中に

まあちゃの知らない、素敵な義母が居て、

そして、懐かしい義母が居て

言葉を耳にしながら、義母の写真に見入ったら、

目の奥が熱くなって、涙がジワッとでてきた。

そして、

祭壇の、横看板に書かれた、

「偲ぶ会」の「偲ぶ」という文字は、

「人を思う」。

今まで、何気なく読み、何気なく見てきたこの文字が、

今日は、とても温かな文字として、

心の中に、ひゅんと入り込んできたのです。

「偲ぶ会」は

厳粛で静かなそして素敵な時間でした。

2005.08.28