毘沙門様

 

何十年ぶりかで、毘沙門様のお祭りへ行ってみた。

久しぶりの毘沙門様は、遠い子供の日へと

束の間の時間、まあちゃを連れて行ってくれた。

子供の頃のお年玉は50円。

近所の友達は100円を貰っていたけれど、

親にしてみれば、5人の子供へ50円は大変だったかもしれない。

大事に大事に使ったっけな。

お年玉をお財布に入れて、寒風の中、

お友達と毘沙門さまへ走っていった。

お店が、いっぱいあって、何を買おうか、あれもこれもと

可愛いヒヨコがいて・・・欲しくてほしくて、

でも、我慢した・・・だって、お年玉がなくなってしまうから。

 

毘沙門天を祀ってあるお堂へ向かう階段の所には、

白い着物を着て、四角い箱を首から提げ・・・

義足・義手の人が立っていた。そして、悲しい歌を歌っていたな。

足のない人はアコーディオンを弾いていたような・・・・。

あの時、

妙にその人たちが気になって、お財布とニラメッコして、

箱の中にお金を入れなくちゃいけないような気がして、

大人たちはみんな素通りするのに、素通りできなくて、

ジット、二人の人を見ていた。。。

そして、なけなしのお小遣いの中から、

ポトリと箱の中へいれた・・・・・・。

 

いったいあの時、イクラ入れたのだろう。

もう、今は、

その階段には、そんな人はいなくて、お参りする人が、

列を成していたわ。

その人垣の向こうに、白い着物を着た人が、

ほんの一瞬・・・・見えたような気がしたの。

あの人たちは・・・・傷痍軍人だったのよね。

 

2006.1.9