角送り

 

町内で亡くなられた方が居たときに、

そっと、お見送りすることを

角送り・・・と言っている。

一人暮らしの84歳になる方が、先日亡くなられて、

4時から「角送りです」と知らせがあったから、

黒に近い服装で寒風のなか歩き出した。

風が髪を吹き上げ・・・うっ寒い!!

両手で、体を抱くように歩いて行くと

三々五々黒っぽい服装の方が一箇所に集まってきた。

そこには、

金色に光る霊柩車が停車し、

西日が当たって、ピカピカと光っていた。

一人暮らしのその方は、訪ねてきた知人に発見されたらしい。

ひっそりと、広い家の中で、たった一人で逝ったという。

座り込んで、両の手を合わせ

その上に額を載せて・・・・。

そんな格好で息絶えていたらしい。

とても、穏かな方で、多くの方から好かれていた方だった。

生前の、優しい笑顔を思い出しながら、

「安らかに」と手を合わせた。

すると

杉山を吹き降ろしてくる冷たい風が一瞬止んだ。

あれほど、吹き荒れていたのに、

ピタリと風が止まった。

 

「ワタシの死に際がどんなだったか聴いてください」

そんな声が聞こえた気がした。

 

ブオーーーーンとホーンが長く響いて、

ワタシの前を、キンピカの霊柩車が過ぎていった。

 

2006.01.28

角送り

 

町内で亡くなられた方が居たときに、

そっと、お見送りすることを

角送り・・・と言っている。

一人暮らしの84歳になる方が、先日亡くなられて、

4時から「角送りです」と知らせがあったから、

黒に近い服装で寒風のなか歩き出した。

風が髪を吹き上げ・・・うっ寒い!!

両手で、体を抱くように歩いて行くと

三々五々黒っぽい服装の方が一箇所に集まってきた。

そこには、

金色に光る霊柩車が停車し、

西日が当たって、ピカピカと光っていた。

一人暮らしのその方は、訪ねてきた知人に発見されたらしい。

ひっそりと、広い家の中で、たった一人で息絶えていたという。

とても、穏かな方で、多くの方から好かれていた方だった。

生前の、優しい笑顔を思い出しながら、

「安らかに」と手を合わせた。

すると

杉山を吹き降ろしてくる冷たい風が一瞬止んだ。

あれほど、吹き荒れていたのに、

ピタリと風が止まった。

 

「ワタシの死に際がどんなだったか聴いてください」

そんな声が聞こえた気がした。

 

ブオーーーーンとホーンが長く響いて、

ワタシの前を、キンピカの霊柩車が過ぎていった。