招き猫

もう、100年ほど前に作られたらしい

張子の白い招き猫が実家にあったのね。

実家の家が壊されるときにそっともらってきたの。

古めかしい箱の中に居て、

かわいらしい顔で、左手で手招きしているのよ。

手招きしているのに、まあちゃは、箪笥の上の奥に載せていて、

ついぞ顔など見てあげてなかったわ。

 

大きな料理屋の養女として、育った母は、裕福な少女時代を

送っていたみたいだった。

まだ、子供だった私に母が招き猫を見ながら、言ったことがあるの。

「家が貧しくて料理屋へ働きに来ている女中さんたちの涙を

いっぱい見てきた猫なんだよ」・・そう言ったことがあった。

「女中さんたちの哀しみが染み付いているんだよね。」・・・って。

いろいろな想いが染み付いている招き猫なのよね。

そしたら、

アンティークショップをやっている次男の大切な人が

そこに「非売品」で飾りたいという・・・・・の。

う〜ん・・と少し考えたけれど、お客を招くのが、

この子の役目・・・そう思って、手渡したわ。

手渡したのは、春頃だったかなぁ、

昨日、初めてそのお店を訪ねたら・・・

お店全体を見渡せる位置に、ニコニコと笑っているように

左の手を上げてお仕事していたわ。

なんか、顔つきが良くなったように見えてしまったのよね

 

そしてね

不思議なことに・・・その招き猫を置いた下の品物は必ず

高価な値段でも売れるらしいの。

その招き猫を欲しいという人も、沢山いるらしいわ。

張り切ってお仕事している姿を見て,

まあちゃはなんかうれしくなってしまったのです・・・・。(*^。^*)